世界の初めから今までに起きた最も重要な10のイベント(2023年9月版)

記事

はじめに

この世界が始まってからいままでに起きた事象のうち最も重要だったイベントを考えてみます。トップ100や1000をやりたいのですが、今回は手始めにトップ10を考えてみます。

検討する範囲は138億年前のビックバンから今まででなのですが、地質時代も歴史時代も平等に扱えるようルールを設けることにします。

ルール1: 138億年を機械的に年を一桁づく減らして、10のタイムスケールに分ける
1) 11桁年スケール (100億年単位、138億年前から100億年前までの期間)
2) 10桁年スケール (10億年単位、99億年前から10億年前までの期間
3) 9桁年スケール (1億年単位、9億年前から1億年前までの期間)
4) 8桁年スケール (1000万年単位、9999万年前から1000万年前までの期間)
5) 7桁年スケール (100万年単位、999万年前から100万年前までの期間)
6) 6桁年スケール (10万年単位、99万年前から10万年前までの期間)
7) 5桁年スケール (1万年単位、9万年前から1万年前までの期間)
8) 4桁年スケール (1000年単位、9999年前から1000年前までの期間)
9) 3桁年スケール (100年単位、999年前から100年前までの期間)
10) 2桁年スケール (10年単位、99年前から10年前までの期間)

ルール2: 10のタイムスケールの中から1つだけイベントを選ぶ

タイムスケールとしては、1桁年のこの10年間の期間もありえるのですが、最も重要なイベントを1つだけ選ぶのが難しいので今回は除外としました。

イベントの選定

それでは、ルールにそって各タイムスケールで最も重要なイベントを1つ選んでいきます。

11桁年スケール (100億年単位、138億年前から100億年前までの期間)

999億年前から139億年前のような期間は存在しない1ので、ビックバンが起きた138億前がこの世界の始まりとなります。ビックバンにより時間と空間ができたり、水素とヘリウムが作られそれらが集まり最初の星が作られたりと、このタイムスケールには世界の成り立ちとなる重要なイベントが目白押しです。その中からどれか一つを選ぶのは難しいですが、全てを含める意味で「この世界のルールを決める物理が設立した事」といえそうです。その物理法則はビックバンとともに誕生した2ので、11桁年のタイムスーケールの最重要イベントは「ビックバンにより世界が始まり、この世界の物理法則が決定された」とさせていただきます。

10桁年スケール (10億年単位、99億年前から10億年前までの期間)

このタイムスケールでは、46億年前に地球が誕生し、比較的すぐに最初の生物も誕生したと考えられています。最初の生物は原核生物で、10億年ほどして真核生物が誕生しました。地球の誕生と生物の誕生に比べると、真核生物の誕生はインパクトが弱いように思えますが、宇宙に天文学的な数の星があること3と生命が比較的すぐに誕生したとみられている事を考えると、生物誕生はわりとありふれた事なのではという説もあります。真核生物が誕生こそが今日につながる最重要イベントなのかもしれません。どれか一つを選べなかったのでまとめて「地球が形成され、真核生物が誕生した」をこのタイムスケールの最重要イベントとさせていただきます。

9桁年スケール (1億年単位、9億年前から1億年前までの期間)

5億4100万年前にカンブリア爆発が発生して、眼に見える大きな生物が誕生するのがこのタイムスケールになります。地質学時代の古生代、中世代、新生代が含まれるお馴染みのタイムスケールで、アノマロカリス、三葉虫、アンモナイト等の古生物の存在や、節足動物や脊椎動物や植物が陸上に進出したり飛んだり、恐竜が繁栄したりと、この時代もイベントが目白押しです。ここでは、「カンブリア爆発により大きな生物が誕生した」とします。エディアカラ動物群がいるので、カンブリア爆発で大きな生物が誕生したわけではないのですが。

8桁年スケール (1000万年単位、9999万年前から1000万年前までの期間)

6600万年前に地球に隕石が衝突し、地球で起きた5度目の大量絶滅が発生します。この衝突により恐竜の時代の中世代が終わり、哺乳類の時代である新生代が始まります。このタイムスケールの最重要イベントは「哺乳類の時代が始まる」とします。

7桁年スケール (100万年単位、999万年前から100万年前までの期間)

700万年前ごろに、チンパンジーの系統と人類の系統が分岐します。人類はおそらく偶然直立二足歩行を獲得し、おそらくその結果、自由に使える器用な両手と大きな頭脳を稼得して4今日の隆盛につながっていきます。このタイムスケールの最重要イベントは「人類が直立二足歩行を始め、大きな脳と器用な手を獲得した」とさせていただきます。

6桁年スケール (10万年単位、99万年前から10万年前までの期間)

30万年前ごろに、ホモ・サピエンスが誕生します。サピエンスは10万年前ごろ故郷のアフリカ大陸を出発し、全世界に広がっていきました。このタイムスケールの最重要イベントは「ホモ・サピエンスの誕生」とさせていただきます。

5桁年スケール (1万年単位、9万年前から1万年前までの期間)

このタイムスケールでは、ネアンデルタール人が姿を消し、人類がホモ・サピエンス1種類になります。出アフリカをしたホモ・サピエンスは全世界をに広がっていきました。そして1万年前ごろに、おそらくもう広がる土地がなくなった為(要出典)、定住と農耕と牧畜を始めました。1万年前はこのタイムスケールなのか次のタイムスケールなのか微妙ですが、このタイムスケールの最重要イベントは「定住と農耕と牧畜の開始」とさせていただきます。

4桁年スケール (1000年単位、9999年前から1000年前までの期間)

このタイムスケールでは、XX年前のような数え方から、紀元前XX年のような数え方への変換が発生します。5000年前ごろ、言い換えると前3千年紀の始めごろに、最古の都市国家が発生しました。この都市国家は互いに興亡を繰り返し、2000年前頃の古代ローマや漢のような普段使いの歴史の時代へと続いてきます。このタイムスケールの最重要イベントは「国家の設立」とさせていただきます。

3桁年スケール (100年単位、999年前から100年前までの期間)

3千年紀はつい23年ほど前に始まったばかりなので誤差だと考えると、2千年紀すべてがこのスケールに入ります。千年紀と2千年紀は歴史を考えるときには地続きなような気がしますが、あえて2千年紀に起きた特別な事をあげるとすると1750年ごろの産業革命でしょうか。「ビッグヒストリー入門」5では、人類の時代は大きく3区分に分けられて、「狩猟採集時代」「農耕時代」、産業革命以降の「現代」に分けられると述べられています。現代はそれ以前の時代に比べて、「世界をつなぐ一つのシステム/エネルギー利用の急速な増加/絶滅速度の上昇/寿命の延び」が特徴です。このタイムスケールの最重要イベントは「産業革命」とさせていただきます。

2桁年スケール (10年単位、99年前から10年前までの期間)

21世紀はつい23年ほど前に始まったばかりなので無理やり無視すると、20世紀がこのスケールに入ります。20世紀の出来事や特徴としては、政治的には2度の世界大戦と超大国の設立、マスメディアの発達、石油エネルギーによる車や飛行機の普及、産業の発達と商品の大量消費、DNA構造の発見、相対性理論や量子論のような現代物理学の設立、コンピュータの発明と普及、月面への到達を頂点とする宇宙への進出、でしょうか。この中からどれか一つを選ぶにはいろいろロジックが入りそうですが、今後の宇宙空間への人類の進出への期待を込めて「人類の月面への到達」とさせていただきます。

結果発表

世界の初めから今までに起きた最も重要な10のイベント

  1. 約138億年前 ビックバンにより世界が始まり、この世界の物理法則が決定された。
  2. 約46億年前 地球が形成され、真核生物が誕生した。
  3. 約5億4100万年前 カンブリア爆発により大きな生物が誕生した。
  4. 約6600万年前 哺乳類の時代が始まる
  5. 約700万年前 人類が直立二足歩行を始め、大きな脳と器用な手を獲得した。
  6. 約30万年前 ホモ・サピエンスの誕生
  7. 約1万年前 定住と農耕と牧畜の開始
  8. 約5000年前 国家の設立
  9. 約300年前 産業革命
  10. 54年前 人類が月面への到達する。

本日のタイムライン

  1. ホーキングによるとビッグバンの前に何があったかと問うのは、南極点のさらに南には何があるのかと問うのに似ていて意味はないとか。「ビッグ・クエスチョン 〈人類の難問〉に答えよう↩︎
  2. 特に出典はありません。 ↩︎
  3. JAXAの子供向けページ「星の数はどれくらいあるんですか?」https://www.kids.isas.jaxa.jp/faq/star/st04/000017.html ↩︎
  4. どこかの書籍にずばりそう書かれていたのか自信がありません。 ↩︎
  5. ビッグヒストリー入門-科学の力で読み解く世界史-↩︎

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